KENKO BLOG

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福岡は本当に住みやすい街なのか?転勤族から見た本当の福岡

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福岡市長が先導する天神の再開発に始まり、ももち浜エリアでは、SCの進出やタワーマンションの建設、今密かに活気づいている福岡。また、福岡市の調査によれば、約97%の市民が福岡市を住みやすいと答えています。筆者個人の実感値としても、福岡市民は郷土愛が強く、非常に福岡の地に誇りを持っていることを感じています。

そこで、今回は敢えて福岡(ここで対象にするのは福岡市内)が果たして本当に、住みやすい街なのかを、様々な視点から考察していきたいと思います。

 

交通面

空港

福岡の空の玄関といえば、福岡空港です。博多駅から地下鉄でわずか2駅(約6分)という近さです。世界的に見ても、国際空港から都市へのアクセス時間が短い空港で、世界44都市中4位となっています(森記念財団 都市戦略研究所『世界の都市総合力ランキング Global Power City Index YEARBOOK 2017』より)。中心地に近い立地にあることで非常に利便性が高く、出張で利用される方にとっても非常に好評です。

一方で、アジアの玄関口として国際性をアピールしているものの、海外旅行や出張で利用しようとした場合、就航路の少なさから利便性は高いといえないのが現状です。

 

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福岡空港国際線就航状況(2019/1/1~1/31現在)

アジアでいえば、定期的に就航しているのは、中国を中心に18都市に及びます。しかし、韓国、台湾、香港への便を除くと便数はさほど多くないため、結果的に福岡から関西空港や、成田空港、仁川空港を経由した旅程にならざるを得ないことが往々にしてあります。

ヘルシンキは下記のみ就航

電車・地下鉄

福岡市内は福岡市交通局と、西日本鉄道により敷設された地下鉄が市民の足となっています。JRについては博多駅から南北に伸びた

福岡市交通局の運賃について見ると、初乗り運賃は、東京や大阪といった都市に比べると割高で200円、4駅程乗ると260円(渋谷駅‐赤坂見附駅間は165円)となります。

バス

福岡市民の鉄道に勝るとも劣らない足となっているのが、西鉄バスです。博多から天神の都心エリアは100円で移動ができるため、市民の足として定着しています。

その一方で、恒久的に10分程度の遅れが発生しており、便数の多い路線の場合、どの時間のバスが来たのかわからなくなるほどです。

こうしたバスの遅れの原因は、言わずもがな交通渋滞にあります。また、皮肉にも、その交通渋滞そのものがバスによって引き起こされているといわれています。博多ー天神間のように便数の多い路線の場合、数分おきにダイヤが組まれており、同じ目的地のバスが同時にバス停に来ることも珍しくありません。便数が多く利便性が高い反面、遅れや渋滞の原因となっている側面もあります。

さて、次は福岡の観光名物の一つでもある「食」について考えたいと思います。

豚骨ラーメン

福岡といえば、豚骨スープに極細麺が特徴の博多ラーメンです。市内の至る所で豚骨スープを仕込む独特の臭いが漂っています。こうしたラーメン店の多くは、豚骨ラーメン専門店であり、その他の種類のラーメンを提供していない店舗がほとんどです。

もちろん豚骨ラーメンも良いのですが、味噌や醤油などの他の味を欲しても、お店を探すこと自体に苦労せざるを得ません。(もちろん専門店じゃなく、大手チェーン店にはちゃんとありますよ)

こうした現状について、福岡市民は全く疑問に感じていないという点です。「小さい頃からそれが普通だから」福岡市民は口にしますが、選択肢が一つしかないのは、県外から来たものとしては物足りなさを感じてしまいます。

博多うどん

福岡はラーメン店に負けずうどん屋も多くあります。博多うどんは箸で簡単に切れるほどに茹でられた柔らかい面に、甘めの出汁が特徴です。一般的に広く食べられている讃岐うどんとは似て非なるもので、初めて食べた時の衝撃は今でも忘れられません。

うどんは柔らかく、悪く言えば伸びている状態で、好き嫌いの分かれると表現した方が適切かもしれませ。

もつ鍋

そもそも「もつ」自体が苦手な方は多いのではないでしょうか。こうしたホルモン系は好き嫌いがハッキリとわかれるもので、万人受けするとは言えません。

まとめると、食については確かに独自のものは様々ありますが、いずれも癖の強いもので、観光にしろ、住むにしろ大多数が受け入れられるかといえば疑問をぬぐい切れません。

その他

県民性

県民性は簡単に言えば、屋台で観光客がぼったくられるというところに全てが表れているように思えます。つまり、「よそ者」と「うちのもの」という考えが非常に強く残っています。よく言えば、郷土愛が強いということになるのかもしれませんが、外部から来たものを寄せ付けない風土が残っていることは否めません。

一方で、県民性をオープンマインドであると評価している記事を目にすることも多くありますが、実感値としてそうしたことを感じることはできません。

気候(「九州だけどそんなに暖かくない」)

九州と聞くと、関東以北の方にとっては暖かい地のように思われる方も多いのではないでしょうか。しかし、冬になれば気温は関東圏並みに下がり、雪が降る日もあります。特別寒いわけではありませんが、九州だからといって冬も暖かいわけではありません。

仕事面

これは非常に驚いた部分ですが、福岡で何か商品やサービスを売ろうと思うと、福岡の人の紹介が必須であるということです。語弊が無いようにいうと、県外や海外から来た人から勧められた商品がどんなに良いものでも、同じタイミングで知り合いから紹介された性能も劣り、費用が高いほうを優先する傾向があるということのようです。

屋台の話にもつながりますが、基本的によそ者とうちの者を区別する傾向があり、それはビジネスの面でも依然として強く残っているとのことでした。

逆のことを言えば、「〇〇さんの紹介だから」ということでビジネスが上手く進むということもあるようで、懐の中まで入ってしまえばビジネスの可能性は広がるといえるかもしれません。

金銭面

福岡県内の最低賃金は、814円となっており、これは都道府県ランキングで17位です。人口では9位であること、都道府県別GDPでも9位であることを考えると如何に低い水準かが分かります。これは、最低賃金が低いということは、月額給与もそれに合わせて引くなります。そのため、都道府県別の年収ランキングでは20位の450万1700円となっています。大企業の支社が鎮座し、九州一の都市としての機能を果たしているものの、首都圏や関西経済圏よりも相対的に低い賃金であるといえます。